ヘラクレス・オオカブトを見つけに南米へ |
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友人で昆虫問屋を営んでいるT氏から「南米のカブトムシ輸入できない?」と言われ昆虫好きの私は、インターネットで情報収集する。なんと南米には子供のころ昆虫図鑑の写真を見てスゴイスゴイと感激していた「世界最長のヘラクレス・オオカブト、世界最重量のゾウ・カブトムシ、ネプチューン・オオカブト、パン・カブトムシ、その他...」が棲息しているではないか、そしてこれらのカブトムシが日本では1999年11月に植物防疫法が改正されて輸入ができることになっていた。 早速私は、ペルーの知人に問い合わせをすると「ペルーにもこれらのカブトムシが棲息していて、まだ図鑑にも紹介されたことのないカブトムシ、クワガタムシ等もいる」と連絡が入った。 |
■ペルー国農林省天然資源局で情報収集
リマのサンイシドロ地区にある農林省 天然資源局を訪ねると、そこには日系ペルー人のリカルド・タマキ氏が働いている。彼には日本にいるときから訪問する趣旨を伝えていたため訪問時には快く迎えてくれた。タマキ氏はワシントン条約規制対象動物の密猟、密輸出を監視している重要な職についている。
ペルーでの各々のカブトムシの棲息地の情報を教えてもらい、密輸業者が空港で没収されたカブトムシの剥製を見せてもらい写真をとる。 さあこれらをもとにイキートスへ出発だ!
■ペルーに棲息するカブトムシ達
■ペルーに棲息するその他の虫達
■リマからイキートスへ
ペルー国内線タンズ航空に搭乗。6,000m超のアンデスの山群を見下ろしながら飛行機はプカルパ経由でイキートス国際空港へ到着した。
■カブト採取人ラミーレス
イキートスは世界各国に観賞用熱帯魚を輸出している業者(詳しくは”イキートスの熱帯魚シッパーの記事”参照)が多数いるため熱帯魚を捕る漁師はたくさんいる。
しかし、カブトムシを採取する人間の話しは聞いた事がない。早速聞き込み調査を開始した。イキートスの友人、タクシーの運転手、ホテルの従業員、アマゾン研究所の所長、レストランのウエイター、旅行会社の人間、民芸品の売子、バーで隣に座った人等ありとあらゆる人に声をかけ、やっとひとりの人間を探しあてた。
彼の名前はラミーレス、すぐに連絡をとり彼の家までモトタクシーで向かった。そこで私は採取してきたばかりの生きたアクタエオン・ゾウカブトムシを見ることができた。さすが世界最重量だけあってデカイ。サトウキビの汁を飲んでいるところに手を出すとものすごい勢いで攻撃してくる。とてもつかめたものではない。
私は彼からカブトムシがどんなところに棲息していて、どのように採取するかを聞き出した
■ペルーでのカブトムシ棲息地
ヘラクレス・オオカブトムシ
エクアドルとの国境地帯コリエンテ川、ティグレ川一帯ペルーの友人がいままでにいないと言われていたペルー中部アマゾン地帯でも捕獲に成功した。
ネプチューン・オオカブトムシ
エクアドルとの国境地帯マクサリ川から西に向かっての一帯
マルス・ゾウカブトムシ
コロンビア国境地帯ナポ川一帯
■日本への輸出
平成14年現在のところカブトムシの国外輸出は、ペルーの法律で禁止されていますが、繁殖させたものであれば輸出証明書とともに輸出は可能となっています。
毎年、カブトムシをカバンに隠して国外に持ち出そうとする日本人がリマの空港で捕まっては新聞の記事に書かれています。もちろんカブトは没収され、名前を公開され、この人は二度とペルーに入国できないと言われています。
■リマの標本製造業者
リマ市でカブト、蝶、タランチュラ等の標本を作っている会社があったので見学させてもらった。それにしてもすごい数だと思いません?